自動釣銭機の価格の相場は?初期費用を抑える方法も紹介
- 【このコラムでわかること】
- 自動釣銭機の概要と活用シーン
- 自動釣銭機の価格の相場
- 自動釣銭機の導入にかかる初期費用を抑える方法
- 自動釣銭機を導入するメリット
- 自動釣銭機を選ぶ際の注意点
レジ業務の効率化を図るための手段として、今や自動釣銭機はメジャーになりつつあります。
しかし、機器本体の価格や、導入にかかる初期費用までは把握していない、という経営者様も多くいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、自動釣銭機の価格相場や、導入する際の初期費用を抑える方法を解説します。
「自動釣銭機を導入したいが、まずは費用感を確かめておきたい」という経営者様は、ぜひご覧ください。
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自動釣銭機とは
自動釣銭機とは、投入された現金の計数やお釣りの出金などを、自動で行う機械のことで、精算の計算を行うレジなどの上位機器に接続して利用します。
自動精算機内の現金管理も自動で行われるので、レジ業務全般で発生するスタッフの負担が大幅に軽減されます。
さらに、自動釣銭機は手動で現金を取り出すことが困難なため、防犯対策としての効果も期待できます。
また、様々な感染症への対策が必要な昨今、スタッフとお客さまの接触の回数を減らせる自動釣銭機は、その観点からも非常に有用です。
下記の記事で、自動釣銭機について解説しています。あわせて参考にしてください。
▶参考記事:自動釣銭機とは?メリット・デメリットや機器の選び方を紹介
自動釣銭機の活用シーン
自動釣銭機を用いた会計システムは、会計業務を自動化できるのが最大の利点です。
そのため、最近では、セルフレジやセミセルフレジといった無人・半人形式のレジで主に活用されます。
セルフレジ
セルフレジでは、商品の購入に必要な会計作業をすべてお客さまが行います。
この場合、「お客さま自身がバーコードリーダーで商品のバーコードを読み取ってレジに登録し、精算は自動釣銭機で行う」というのが基本の流れとなります。
セルフレジは、配置するスタッフを必要最小限に留められるので、「とにかくレジ周りの人件費を抑えたい」という場合におすすめです。
セミセルフレジ
一方セミセルフレジでは、商品をレジに登録する作業のみスタッフが行い、精算はお客様自身にて行います。
レジ操作に精通しているスタッフがバーコードの読み取りまで行うので、会計待ちの列が発生しにくいのが利点です。
セミセルフ形式では、スタッフが操作するレジに自動釣銭機が併設されており、精算はそちらで行われます。
スタッフが金銭の受け渡しに関わらないという点では、セルフレジと変わりません。
「会計は自動化したいけど、レジ作業はスタッフに任せたい」という場合は、セミセルフレジを検討してみてください。
下記の記事で、セミセルフレジの特徴や導入するメリットを解説しています。あわせて参考にしてください。
▶参考記事:セミセルフレジとは?導入して起こるトラブルとともに紹介
自動釣銭機の価格の相場
自動釣銭機の概要や利用シーンを把握できたところで、今回の本題である、自動釣銭機の価格相場を解説していきましょう。
自動釣銭機の価格は、新品のもので70~90万円程度になります。
ただし、自動釣銭機単体では使えない為、自動釣銭機を含んだレジシステムを利用することになります。
上記価格は自動釣銭機のみの価格であり、POSレジなどの周辺機器の価格は含まれていません。
自動釣銭機の導入とあわせてレジ全体を刷新するのであれば、さらに費用がかかるものと考えておきましょう。
自動釣銭機の導入にかかる初期費用を抑える方法
自動釣銭機の導入にはそれなりに費用がかかるとわかりましたが、それでも初期費用は可能な限り安く抑えたいものですよね。
以下に整理した方法なら、初期費用を抑えて自動釣銭機を導入できるので、ぜひ参考にしてください。
方法①レンタルやリースを活用する
レンタルやリースなどで自動釣銭機を借りて使えば、高額な購入費用は不要です。
ただし、自動釣銭機のみのリースやレンタルはありません。自動釣銭機を含むPOSシステムをリースやレンタルすることは可能です。
機器を借りて利用する、初期費用を抑えられるという2点だけ見ると、レンタルとリースは同じものに思えるかもしれません。
しかし比較してみると、それぞれ異なる特徴があるとわかります。
【レンタルとリースの違い】
レンタル | リース | |
特徴 | ・レンタル会社の所有する自動釣銭機を、必要な期間だけ借りる ・数日~3年程度の短期で利用できるケースが多い | ・リース会社に毎月一定の料金を支払い、自動釣銭機を借りる ・5~7年以上の長期的な契約が多い |
メリット | ・事前の審査が不要 ・中途解約が可能 ・資産に計上する必要がない | ・レンタルよりも選べる機器が豊富 ・月額の料金がレンタルよりも安く済む傾向にある |
デメリット | ・長期間の利用になると料金が割高になる ・レンタルできる機器の選択肢が少ない | ・事前の審査に通らないと利用できない ・資産として計上する必要がある ・原則として中途解約できない |
上の表からわかる通り、レンタルは、短期間の利用やお試しでの導入に向く方法と言えます。
反対に、ある程度長期間の利用を念頭に、費用はできる限り抑えたいという場合には、リースがおすすめです。
方法②補助金や助成金を申請する
補助金や助成金を申請して、購入費用に充てるというのも一つの方法です。
自動釣銭機を含むPOSシステムを導入する際、以下の補助金・助成金が申請できる可能性があります。
- 【POSシステムを導入する際に申請できる可能性がある補助金・助成金】
- IT導入補助金
- ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
- 業務改善助成金
以下に、それぞれの概要を整理しました。
IT導入補助金
IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者が、生産性向上を目的にITツールを導入する際に申請できる補助金です。
自動釣銭機を含むPOSシステムの導入も対象となっておりますが、
年度ごとに申請できる期間が限られているので、検討する際は事前にスケジュールを確認しておきましょう。
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金は、中小企業のサービス生産性向上を支援するための制度です。
申請に際しては、特定の条件を満たす事業計画を策定し、提出しなくてはなりません。
審査項目や加点項目はある程度決まっているので、必ず要項を確認してから事業計画を策定することをおすすめします。
業務改善助成金
業務改善助成金も、中小企業や小規模事業者の支援を目的とした助成金です。
企業が最低賃金を引き上げたうえで、さらに設備投資などを行い生産性の向上に努めたのであれば、そこでかかった費用の一部が助成されるというものです。
応募要件が定められていますが、もし満たせそうなら一度検討してみてはいかがでしょうか。
自動釣銭機を導入するメリット
ここで改めて、自動釣銭機の導入によって得られるメリットを確認しておきましょう。
メリット①違算を防止できる
自動釣銭機では機械によって精算処理が行われるので、計算間違いが起こることはありません。
計算間違いや操作ミスといったヒューマンエラーは、人であれば誰であろうと起こりえるものです。
しかし、たとえ一回だけの間違いだったとしても、それがお金関係となればトラブルに発展しやすいのも事実です。
自動釣銭機を導入すれば、そうしたリスクを減らすことができますし、トラブルが減少すれば、スタッフの心的負担も軽減されます。
下記の記事で、違算金について解説しています。あわせて参考にしてください。
▶参考記事:違算金とは?レジで違算金を出さないための6つのポイント
メリット②顧客満足度の向上を図れる
自動釣銭機によってセルフレジが実現すれば、レジ業務に割くスタッフの数を削減できます。
そうすれば、ほかの業務により多くのスタッフをアサインできるので、結果として、顧客満足度の向上へとつながるのです。
たとえば飲食店なら、ホール業務や厨房での業務を手厚くできるので、サービスのクオリティを底上げすることが可能です。
メリット③レジ待ち列の解消を図れる
自動釣銭機の導入により会計がスムーズに進むようになれば、自然とレジ待ちの列を解消できます。
サービスや接客態度のレベルが高かったとしても、最後の会計で待たされては、店舗のイメージが良くない印象で上書きされてしまいます。
しかし、自動釣銭機さえ導入していれば、スムーズに会計を進められるので、お客さまにストレスを感じさせることなくお帰りいただくことが可能です。
メリット④教育工数を削減できる
スタッフをレジ業務にアサインする場合、慣れるまでは教育係を付き添わせる必要がありました。
しかし自動釣銭機を導入すれば、ほぼすべての工程が機械で自動化されるので、教えることが少なくなり、教育にリソースを割く必要がなくなります。
教育係の負担が軽減できるだけではなく、レジ業務が簡単になり新人スタッフも仕事を続けやすくなるので、一石二鳥です。
メリット⑤問題発生時の対応が容易である
自動釣銭機には、問題発生時の対応が比較的容易であるという強みもあります。
というのも、エラーの内容をその場ですぐに確認できるので、対処法を判断しやすいのです。
これにより、レジ業務を引き継ぐハードルが下がり、結果として業務の属人化を防ぐことにもつながるわけです。
メリット⑥従来のレジよりも衛生的である
すでに触れたように、自動釣銭機を用いたセルフ、セミセルフ形式のレジは、スタッフとお客さまが接触する回数を減らせるため、感染症対策としても効果的です。
従来のレジは、手と手のやり取りが発生する場面が多く、衛生面に不安がありました。
自動釣銭機なら、会計がお客さまの作業だけで完結するので、そうした懸念を払拭することができます。
お客さまに安心して店舗に来ていただくためにも、セルフ、セミセルフ形式のレジを導入する必要性は高いと言えます。
自動釣銭機を選ぶ際の注意点
最後に、自動釣銭機を選ぶ際の注意点をお伝えします。
まず注意すべきなのが、POSシステムをどうするかという点です。
自動釣銭機を利用するにはPOSシステム、もしくはそれに相当するシステムが必要です。もしPOSシステムがないのであれば、まずそちらから導入の検討をしなくてはなりません。
また、すでにPOSシステムを導入していたとしても、お使いになりたいと考えている自動釣銭が連携できない可能があります。お使いのPOSシステムが自動釣銭機に対応していない場合もあります。
自動釣銭機導入に際し、現在の環境を鑑みて必要となるものを確認することが重要です。次に注意すべきポイントは、導入する自動釣銭機を含むPOSシステムの設置場所です。
従来の一般的なレジは、比較的小型で設置する場所に困ることはほとんどありませんでした。
しかし、自動釣銭機はキャッシュドロアよりもサイズが大きい為、自動釣銭機をふくむPOSシステムをどのような形式で使用するか、それの導入にどの程度のスペースが必要なのか、使い方なども含めて設置場所を考慮しないと、「サイズが大きすぎて導入できない」「設置は出来たけど、スペースが狭く使いづらい」と言う事態になりかねません。それぞれの機械を運用するにあたり必要なスペースも含めて確認をしましょう。
下記の記事で、POSシステムについて解説しています。あわせて参考にしてください。
▶参考記事:POSシステムとは?導入するメリット・デメリットも紹介
自動釣銭機を導入するなら、レンタルやリース、補助金を活用するのがベスト
今回は、自動釣銭機の価格相場や、導入時の初期費用を抑える方法や、導入に際し注意しなければならない点を中心に解説しました。
自動釣銭機を導入する際は、POSシステムを含めての導入となるため、高額な費用がかかります。
しかし、レンタルやリースで初期費用を抑える、あるいは補助金を活用するなどの対策をとれば、導入にかかる出費を減らすことが可能です。
また、導入した際の設置スペースも考慮しなければなりません。
店舗などの空間には、会計エリアとして利用できるスペースには限界があります。機器設置スペースだけではなく、設置された機器を利用するスタッフやお客様の利便性も考える必要があるため、重要なポイントの一つと言えます。
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