レジ締めとは?作業手順や効率化させるポイントも紹介
- 【このコラムでわかること】
- レジ締め作業とは
- 【ステップ別】レジ締め作業の流れ
- レジ締め作業を効率よく進めるために押さえておきたいポイント
店舗を経営されている方のなかには「レジ締め作業の目的がわからない」「効率よくレジ締め作業を進める方法を知りたい」と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで本記事では、レジ締め作業の内容を解説するとともに、基本的な作業の手順や、作業を効率よく進めるために押さえておきたいポイントなどを紹介します。
レジ締め作業を効率化させて、業務負担の軽減を検討したいとお考えの方は、最後までご覧ください。
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レジ締め作業とは
店舗の1日の売上を集計し、レジに記録されているデータと、レジ内の現金が一致しているかを照合する業務を「レジ締め作業」といいます。
営業時間が終わったあとや、閉店時間の直前に作業を実施する店舗が多いようですが、24時間営業の店舗では、早朝・昼間・夕方・深夜などの時間帯に分けて確認します。
自動釣銭機を導入している店舗でも、レジ締め作業は必須です。
従業員による金額の打ち間違いや、不明金をレジに入れて一緒に清算処理するなどのミスで、売上のデータとレジ内の釣銭に誤差が生じる可能性があるからです。
売上金に誤差が生じている状態を放置すると、原因の解明に時間がかかることにくわえ、店舗の売上にも悪影響を与えるおそれがあります。
店舗を長期的に効率よく経営できるように、最低でも1日1回はレジ締め作業を実施してください。
レジ締め作業を実施する目的
レジ締め作業は、従業員とお客様との間でお金が正しくやり取りできているかを確認するだけでなく、業務の改善にも効果的です。
たとえば、レジ締め作業の際に、レジに記録されているデータよりも、レジ内の現金が少ないケースが起きたとします。
このような場合、誤差が生じた原因を調査し、全体に効果的な対策を共有すると、再発防止につなげられます。
あわせて「釣銭を渡し間違えないためのコツ」「紙幣を素早く数えるポイント」などを教育すれば、従業員のレベルアップにも効果が期待できるでしょう。
下記の記事では、レジで違算金を出さないためのポイントについて解説していますので、あわせてご覧ください。
▶参考記事:違算金とは?レジで違算金を出さないための6つのポイント
【ステップ別】レジ締め作業の流れ
レジ締め作業のやり方は以下のとおりです。
本記事では、閉店時間が定められている店舗を前提とした、一連の流れを紹介します。
ステップ①前日のレジ締め作業時のデータを確認する
レジ締め作業では、前回のレジ締め作業時、つまり前日の閉店時のデータを見て、レジ内にどのくらいの現金が収納されているのかを確認します。
作業にかかる時間や工数を削減するには、レジ内に残しておく現金を毎日一定にする方法が効果的です。
たとえば、「その日のレジ締めが完了したら、レジ内の現金を3万円にしたうえで、翌日に売上金として回収する」というルールを設定します。
こうすると、翌日のレジ締めを実施する際に、レジ内の現金の合計金額から3万円を引くだけで作業が完了します。
ステップ②その日の売上金額を計算する
前日のレジ締め作業時のデータを確認したら、レシートを出力して、1日の売上金額の合計を算出します。
現金だけでなく、クレジットカードやQRコード決済、交通系電子マネーなどの、キャッシュレス決済で処理したレシートも含みます。
レジ締めにおいて特に手間や工数がかかる作業なので、来店者数が多い場合や、レジ内の現金が多い場合には、従業員の作業時間が数時間にわたることも少なくありません。
「数時間おきに売上金額を出力・計算する」「硬貨が溜まったら、こまめに紙幣に両替する」などの対策を講じると、作業を効率化できます。
ステップ③レジ内の現金の合計金額を数える
1日の売上金額の合計を算出したら、コインカウンターや紙幣カウンターなどを用いて、レジ内の現金を数えます。
セキュリティの観点から、千円紙幣や一万円紙幣を金庫に移しているのであれば、そのお金も忘れずに計上してください。
溜まりやすい硬貨・紙幣をまとめておくと、作業を簡略化できます。
十円硬貨や百円硬貨は50枚、千円紙幣や一万円紙幣は10枚で1束にすると、簡単に集計できます。
ステップ④レジ内の現金の合計金額から前日の売上金額を引く
レジ内の現金の合計金額から、前日のレジ締め作業時の合計金額を引きます。
この金額が、1日の売上金額です。
ステップ⑤レジ内の売上金額と実際の売上金額に誤差がないかを確認する
レジ内の売上金額と、レシートに表示されている売上金額を照合します。
金額が一致しないのであれば、計算間違いをしている、もしくは硬貨・紙幣の枚数を誤って入力しているかもしれません。
それでも金額に誤差が生じる場合は、入出金履歴やレシートを見て、レジを二度打ちしていたり、釣銭を渡し間違えたりしていないかを確認します。
誤差の原因が判明したら、取り消し処理や会計修正をして、レジ内の売上金額と実際の売上金額を一致させてください。
また、特定の従業員がシフトに入った場合にのみ、金額に誤差が生じるのであれば、その人物が不正行為をはたらいている可能性もあります。
防犯カメラなどを確認して、不審な動きをしていないかどうかを確認しましょう。
ステップ⑥誤差が生じないように改善策を講じる
レジ締め作業で金額に誤差が生じたら、再発を防止できるように改善策を講じます。
「なぜ、レジ内の金額に誤差が生じたのか」「この部分に注意すれば再発を防げるかもしれない」といった、トライアンドエラーの繰り返しが店舗運営の安定化につながります。
紙幣の数え間違いが原因であれば「紙幣カウンターを使用する」、釣銭の渡し間違いが目立つのであれば「自動釣銭機を導入する」などの対策が効果的です。
レジ締め作業を効率よく進めるために押さえておきたいポイント
ここからは、レジ締め作業を効率的に進めるためのポイントを紹介します。
「作業時間を短縮したい」「レジ締め作業で、いつも金額に誤差が生じてしまう」とお悩みの経営者の方は、以下で挙げるポイントを参考にしてみてください。
ポイント①硬貨・紙幣をわかりやすくまとめておく
「百円硬貨と五百円硬貨」「五千円紙幣と一万円紙幣」などは、色や形状が似ているので見間違えることも多く、従業員が釣銭を渡し間違えるケースも少なくありません。
このような事態を未然に防げるように、レジに硬貨・紙幣を入れる際は、わかりやすくまとめておきましょう。
硬貨を種類別に50枚ずつ収められるコインケースを使ったり、紙幣を収納する仕切りを色別に分けたりするだけでも、改善に効果が期待できます。
ポイント②現金照合表を使って硬貨・紙幣の枚数を計算する
レジ締め作業のデータを記録できる現金照合表を用意すれば、従業員が情報を素早く理解できるようになり、作業効率が向上します。
フォーマットはインターネット上でも公開されていますが、ご自身で作成する際には、最低限、以下の項目を設けてください。
- 【現金照合表の作成時に設ける項目】
- 現金の種類別の枚数と合計金額
- キャッシュレス決済の合計金額
- 現金の合計金額とキャッシュレス決済の合計金額
ポイント③レジ締め作業のやり方をまとめたマニュアルを作成する
「従業員の教育に追われてしまい、レジ締め作業の時間が確保できない」「従業員が、レジ締めのやり方を覚えてくれない」といった経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
このような場合は、レジ締めの手順をマニュアルにまとめておけば、教育にかかる時間や工数を削減できます。
従業員が情報を素早く理解できるように、マニュアル作成時は、デザイン・レイアウトにこだわりたいところです。
問題発生時のトラブルシューティングの項目を設けたり、レジ画面や操作方法を図解付きで載せたりすれば、より視認性を高められます。
下記の記事では、飲食店のマニュアルで盛り込むべき内容について紹介していますので、あわせてご覧ください。
▶参考記事:飲食店の接客マニュアルに盛り込むべき6つの内容
ポイント④閉店の1時間前から準備を始める
レジ締め作業の時間を確保できない場合は、閉店の1時間ほど前から準備を始める方法も視野に入れてみてください。
閉店時に硬貨・紙幣をまとめて、現金照合表にその日の売上金を記載し、翌日の出勤時にデータに誤差がないかを確認するだけでも、作業の負担を減らせます。
ポイント⑤POSレジを導入する
「レジ締め作業にかかる時間を短縮したい」「従業員が、釣銭の渡し間違えるリスクを減らしたい」とお考えの方は、POSレジの導入を検討してみてはどうでしょうか。
現金やキャッシュレス決済の売上金額が自動で計算されることにより、その金額と、レジ内の現金が合っているかをチェックするだけで、従業員のレジ締め作業が完了します。
さらに、売上・顧客分析機能や商品登録、在庫管理機能なども搭載されているので、店舗運用を効率化できるでしょう。
▶参考記事:POSシステムとは?導入するメリットやデメリットとともに紹介
レジ締めとは売上のデータとレジ内の現金が一致しているのかを照合する作業のこと
いかがでしたでしょうか。
レジ締めは、レジに記録されているデータと、レジ内の現金が一致しているかを照合する作業です。
従業員は人間である以上、レジの打ち間違いや、釣銭の渡し間違いなどは生じるので、硬貨・紙幣をわかりやすくまとめるなどの対策・工夫は必要不可欠です。
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自動釣銭機のことを詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
▶参考記事:自動釣銭機とは?メリット・デメリットや機器の選び方を紹介
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